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金融庁の仮想通貨規制の動向について:金融庁の方針と利用者保護の視点について

荀彧_Tango
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コーポレート系インハウス弁護士です。プライベートで、仮想通貨・暗号通貨の前線を趣味で観測する観測室-Crypto Observation Postの管理人です。最近は主に規制関係とICO界隈が好きです。

はじめに

以前の記事でも下のように書きましたが、今回の記事でも引き続き、金融庁の規制の方向性を探りたいと思います。

…金融庁はどのような方向性で規制をしようとしているのでしょうか?

(中略)

金融庁については仮想通貨についても色々な声が上がっていますよね。ブロックチェーンを開発に近いエリアからは、金融庁がやたら過度な規制をしてイノベーションを阻害して邪魔しているように思える声を聞きます。一方金融系のみなさんからは、もっと取引所への規制を強化して取引の公正さを確保しないと健全な発展をしない、という声もよく耳にします(私はエンジニアでも金融系の人間でもありませんが)。

さて、どう言うことなんでしょうか。

金融庁は、金融庁なりの使命を抱え、また宿題を抱えています。

金融庁がどのような方向で規制をしようとしているかを予測するためには、脊髄反射的に反応する前に、金融庁が何を目指していて何を考えているか事前に理解しておくと見通しを持って反応できると思います。また、そのような点を押えておくと、金融庁に何か言いたいことがある場合についても建設的な議論もしやすいのではないかと思います。

前回はマネロン防止に関する国際的な動向を詳しく見ましたので、今回は金融庁の方針を確認しそのほか公開資料から、規制の視点の一つである利用者保護の観点を見て行きたいと思います。

金融庁の方針

平成29事務年度 金融行政方針(概要)

これによると仮想通貨に関しては以下の項目が挙げられています。H29.11ですので、少し古いですが、執筆時点(H30.10)で基本的な施政方針としては変わっていなものと思われます。

  • 仮想通貨市場では、仮想通貨の分岐、価格の乱高下等の変化
  • イノベーション促進と利用者保護等のバランスに留意しつつ、交換業者における業務運営体制の整備状況等を検証(システムリスク管理等)
  • 仮想通貨市場の動向の実態把握
  • ICO(Initial Coin Offering) に関する実態把握及び利用者保護の観点からの注意喚起等

(傍線・赤字は筆者)

さて、この方針の内、最初と3番目の項目は、実態を把握し備えましょうと言う程度の方針のように思えます。

とすると、方針の背後にある目的として着目すべきなのは、イノベーションの促進と利用者保護の2点かな思っています。

個人的には、イノベーション の促進がどの程度のバランスで配慮されているのか、というのは重要な視点であり注目していきたいと考えています。

上記の通り、マネロン防止についてはすでに触れましたので、ここでは金融庁による規制を行うべき背景のもう一点として、利用者保護の観点があります。

のんびり記事を準備していたところ、今年9月に今後の半期の見直しを踏まえて今後の方針が出されたようです(ニュースへのリンクはこちら)。慌ててアップデートしました。

”変革期における金融サービスの向上にむけて” ~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(平成30 事務年度)

本体の方の中身を拝見してみましょう。

”5.顧客の信頼感・安心感の確保 ~金融機関の行為・規律に関する課題~”として、以下の記載がありました

(3) 仮想通貨(暗号資産)3 仮想通貨(暗号資産)にかかる価格の乱高下や新たな取引(証拠金取引やICO4等)の登場、 顧客からの預り資産の外部流出事案の発生等、仮想通貨を取り巻く内外の環境は急速に変化し ている。こうした中、イノベーションに配意しつつ、利用者保護の確保に向けて、仮想通貨交換業 の適正化を図っていく。

金融庁,  『変革期における金融サービスの向上にむけて ~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(平成30 事務年度)』p.8

とされています。これを拝見する限り、イノベーションの配慮と利用者保護の確保という2大方針と言う意味では、変更はないことが分かります。

 

さらに、次のページに以下の下りを見つけました。

金融庁は、2019 年G20 議長国として、規制の影響評価、金融市場の分断回避、仮想通貨(暗号資産)のルール形成等の金融システム上の課題に加え、高齢化社会における金融包摂等、世界共通課題についての議論を主導し、解決に取り組んでいく。

(中略)

マネー・ローンダリング(以下「マネロン」という。)及びテロ資金供与対策については、我が国が規制で先行する仮想通貨(暗号資産)に関し、G20 や金融活動作業部会(FATF)の議論を引き続き主導する。さらに、本邦金融機関のリスクベース・アプローチでの管理態勢について、モニタリングを通じて高度化を促進する。

金融庁 同 P.8

と言うことで来年度G20議長国になるようです。仮想通貨のルール形成に主導権を発揮したいと言うことのようです。まあ、議長国をどうするなんてのは相当前にから決まっているでしょうから、それもあって肩に力が入っているのでしょうか。マネロン及び資金供与対策については、前に分析した通りですね。

来年度もどのようなインパクト与えるか注目が必要ですね(良し悪しはわかりませんが)。では、本事務年度の方針を見てみましょう。

本事務年度の方針

【金融行政上の課題】

国内外の要請を受けて、仮想通貨(暗号資産)と法定通貨等の交換業者に対して登録制を導入した。その後も、仮想通貨(暗号資産)にかかる価格の乱高下や新たな取引の登場、顧客からの預り資産の外部流出事案の発生等、仮想通貨(暗号資産)を取り巻く内外の環境は急速に変化している。

こうした中、イノベーションに配意しつつ、利用者保護の確保に向けて、仮想通貨交換業の適正化を図っていくことがより重要となっている。金融庁としては、仮想通貨交換業者の登録審査・モニタリングや自主規制団体の認定審査等を通じた、業者における実効性のある態勢整備及び適切な業務運営の確保のほか、国際的な連携、必要な制度的対応の検討等に取り組んでいく必要がある。

ここも同趣旨ですね。前段については金融庁の仮想通貨業界に対する認識が見えますね。

そして、後段は、またイノベーション&利用者保護のコンボネーションが出てきますね。後は、金融庁としては、仮想通貨交換業者への審査や自主規制団体を通じた規制に力を入れて行くことがわかります。

その上での国際的連携と制度整備を進めていこうという感じですね。

この段落に全て詰まっていますね。

それでは具体的な方針を見て行きましょう。

【本事務年度の方針】

仮想通貨交換業者の登録審査・モニタリング

…仮想通貨交換業者の登録審査・モニタリング本年8月の中間とりまとめを踏まえて厳正に仮想通貨交換業者の登録審査・モニタリングを実施していく。新規登録申請業者に対しては形式的な体制面のみならず、業務運営体制の実効性について効率的かつ適切に登録審査を行うとともに、登録業者に対しては、タイムリーな情報収集・リスク把握及びこれに基づくリスクプロファイリングの精緻化・頻繁な更新を通じて、機動的な検査等を実施する等、モニタリングの質の向上に努める。なお、無登録業者への対応についても情報収集の強化及び対応の迅速化を図る。

(中略)

自主規制団体

本年3月、登録業者16 社において、「日本仮想通貨交換業協会」が設立された。同協会より8月になされた自主規制団体の認定申請に対する審査を実施するとともに、自主規制機能の早期確立を促す。具体的には、自主規制団体の認定申請について、組織体制や自主規制規則の策定のみならず、協会のガバナンスや会員への指導力等の実態面から、その実効性等について厳格に審査を実施する。また、認定した場合には、認定団体による自主規制機能の発揮状況等につき、モニタリングを実施する。

金融庁 同 P.126

ここは色々と既存の取引所などの業界にとってはホットな箇所かと思います。

仮想通貨交換業者の登録審査・モニタリングについての記載はまさにこの通りかなと思います。

無登録業者への対応強化も興味あるところです。

自主規制団体についても”実効性等についても厳格な審査”という辺り当局の熱い思いが伝わってきます。

この辺りはきちんと対応していくべきかなと正直思っています。

具体的な業務運営体制の確立のあたりは取引所的には実務的には重要な点かと想像しますが、サポートしているアドバイザーの方々にお任せしましょう。

 

国際的な議論・連携

我が国が2019 年G20 議長国であることを踏まえ、我が国の知見等の共有を通じて各国当局等との連携を行う等、国際協調に向けた主導的な役割を果たす。具体的には、仮想通貨(暗号資産)分野における我が国のこれまでの業者監督等における知見・経験等を活かし、FSB・FATF・IOSCO 等での国際的な議論に積極的に参画するとともに、本年9月、各国当局等の参加の下、金融庁内で仮想通貨ラウンドテーブルを実施する等、各国当局・国際機関等との連携を行う。

金融庁 同 P.127

仮想通貨ラウンドテーブルって何を話したんでしょうね。

FATFのガイダンスでも他の当局との連携との項目がありましたが、ここでもきちんと対応していたんですね。

内容は色々と興味あります。議事録を公開してくれないかなー。

FSBやFATF,IOSCOについても議論がアップデートされているものがあることは承知しているのですが、追々拾っていけたら拾っていきたいと思います。

金融庁が各国当局とどのように議論を展開していくか興味があります。

仮想通貨交換業等に関する研究会

本年3月に設置した「仮想通貨交換業等に関する研究会」(これまでの開催実績は、図表Ⅲ-5-(2)-5参照)において、国際的な議論の動向、問題事案の発生状況、仮想通貨(暗号資産)が実際には投機の対象にもなっているとの指摘等も踏まえ、仮想通貨交換業を巡る問題、仮想通貨(暗号資産)を用いた証拠金取引や資金調達的な取引について、必要な制度的対応を検討する。

金融庁 同 P.127

仮想通貨交換業等に関する研究会は、規制を具体的にどのように形作って行くのかを見極める上で重要な記載だと思います。研究会自体については後で見て行きたいと思います。この短い、一見ありきたりのフレーズを巡って、多くのコメントが入り、色々な思惑、背景、調整や意味が込められていることがあるのがこの手の官庁から出される書面だと思います(その実、すっと通ったのかもしれませんがw)。要素を一つずつ見て行きましょう。

”国際的な議論の動向”はマネロン対策に関する議論が主だと思います。

”問題事案の発生状況”は2件発生したハッキングの事件のことでしょうね。特に後者は調査中ですよね。利用者保護の文脈かなと想像します。”仮想通貨交換業を巡る問題”は色々とあると思いますが、ハッキング事件対応と無登録業者対応あたりを指しているのでしょうか。

”投機の対象”である点や”証拠金取引”についての制度対応をうたっていることを見ると、投機対象であることを思ったよりも気にしているみたいですね。証拠金取引の倍率を下げる議論に繋がるかもしれません。これはマネロン対策とはまた別方向の議論で、強いて言うと利用者保護の目線でしょうか。国民の射幸心を煽る程度に抑えれば、賭博罪の構成要件該当性が下がるとかそう言う議論あるんですかね(すみません、必ずどこかで議論されているはずですがやる気が湧かず資料に当たっていません。)。いずれにせよ、投機という側面だけ見ると、当局としては為替のFXと別に取り扱う理由もないでしょうから、証拠金倍率が同程度に収まっていく可能性があるというのは十分予測範囲でしょうね(だったら、税制も合わせてよとか、色々と議論が盛り上がりそうですがw)。

“資金調達的な取引”は、これはもうICOの規制の文脈でしょうね。利用者の保護の文脈で当局がこのエリアを規制していく気があることは承知しております。

このように具体的な検討においては、利用者保護というのが検討に当たって重要な要素というのが見えてくるかと思います。

余談でーす。時間のない方は飛ばしてもらって結構です。

前回賭博罪は触れませんでした。実は賭博罪の論点って、個人的には、ファイナンスの論点を検討していたりすると忘れた頃に背後につきまとってくる亡霊のような論点ですw(昔、うしろの百太郎って漫画が小学校の学級文庫にありましたね。関係ないですが。)。構成要件も結構広いので真面目に検討すると結構該当性があるんじゃないかと気が付いたりして悩ましい論点だったりします。ただ、私の文章を読んでいればお気付きになるかと思いますが、個人的には、くだらねーと思っていて、昔からあまり好きになれない論点です(仕事であればもちろん気合い入れて分析しますが、ブログでの愚痴みたいなもんなんで許してください。笑。)。なぜ自分が下らないと思っているかをつらつら考えて見ました。

賭博罪の保護法益は(犯罪として規定することで何か保護しようとしているか、という言葉です。殺人罪の保護法益は、当たり前ですが人の生命です。)、公序良俗(公共の秩序又は良好な風俗の略です)すなわち健全な経済活動及び勤労への影響と、副次的犯罪の防止である(最大判昭和25年11月22日刑集4巻11号2380頁)とされています。賭博罪って直接の被害者がいるわけではないので、所謂、殺人罪や詐欺罪、窃盗罪などの個人的法益を対象とする犯罪とは若干性質が異なります。麻薬関係やわいせつ罪などと同じく保護法益は社会的法益ですね。公序良俗、まあ分かりますよ。確かに闇カジノみたいなのが家の近所で氾濫したり、子供の通う小学校の隣にできたりするのもうーんってなりますし、地元の雰囲気が悪くなるのは私も好きではないので、一定の規制には賛成です。勤労への影響あたりは、少々パターナリスティックな(家父長的な、要するに余計なお節介的な)響きを感じます。

違和感の根本は、競馬、競輪、競艇なり認められていることかと思います。多くは、法令または正当業務行為として、違法性が阻却されているということになっています。パチンコはちょっと違うスキームでしたっけ。まあ、いろんな理由で法令で対処したり、合法性を説明をしているんだと思います(さらに興味わかないので個々の理由には立ち入りません。)。その上でカジノを作るぞ、といって、IR法案を通したじゃありませんか。まあ、検討するべき要請や利益が色々とあるのは分かります。正直なところIR法案自体についてはニュートラルですしこれらギャンブルにも含むところはないのですが、そもそも賭博罪自体になにか矛盾した違和感のようなものを感じる訳です。

個人的には、賭博罪の本質は、賭博の胴元の権利は国家権力が最終的に独占するぞ、お前ら手を出すんじゃねぇ!と言う点に本質があるのかなと思っていて、まあ、それはそれで構わないのですが、かかる本質を持つ賭博罪の構成要件該当性を、取り扱いが確立されているけど純然たる王道のギャンブルたる公営の競馬などを横目にしつつ、ファイナンスやFXの商品に対して賭博罪の適用について保護法益を論じつつ真面目に分析するのは、何というか徒労感というか、虚しさを感じる訳です。笑。

胴元の親分としてさっさと法令等で取り扱いを整理しなさいよ、と。まあ、それだけです。やっぱり愚痴っぽいですかねw

 

国内の投資家・利用者の保護という視点

 

 

そもそも金融庁のウエブページにおいても金融庁の使命の一つとして、利用者保護がうたわれています。

金融庁が利用者保護という観点から仮想通貨に関して直面した事件は大きく二つあります。

  • 2014年に起きたMt.Goxの破綻事件が起きています。代表者は、横領により翌年逮捕されました。古参のビットコイナーの方は色々とエピソードをお持ちなところだと思います。
  • 2018年1月、コインチェックがハッキングされて仮想通貨が大量に流出したコインチェック事件が起きました。これらにより世界最大規模の約580億円の被害が出たと言われています。
  • 2018年9月、Zaifがハッキングされて、約67億円の被害が出たと言われています。

上から二つの事件は、監督官庁として、一気に規制の必要性について真剣な議論が進むようになった一つの契機ではないかと思っています。

仮想通貨の界隈におりますと自己責任論が強く説かれます。

そもそも分散型の仮想通貨って、中央集権の金融商品のように例えば振込先を間違ったとしても中央で管理して守ってくれる訳ではありません。そのため、どうしても、傾向として自己責任論が強くなることはあると思います。私も精神としては自己責任論の考え方自体は嫌いではありません。

また初期の開発者やホルダーの方は国家や独占的大企業からの自由に大きな価値を置いているようですので、仮想通貨の出発点からしてその色彩が濃い面もあるかと思います。

しかし、分散台帳技術は大きなポテンシャルを秘めていると信じており、それのみに止まるものではないように思います。

ある制度や市場に関して、一般的には、自己責任であるから仮に詐欺や犯罪が跋扈したとしても国は一切介入するべきではない、とは考えられていません。それは如何なる犯罪があっても自己責任というのに等しいです。またそのような規律の無い市場では利用者は離れていってしまい、市場の発展にも結びつきません。もちろん、あまりパターナリスティックに保守的にひたすら規制をかけて市場を死なせてしまい海外の市場に流れて行って過疎の市場になっても意味がないのですが、利用者保護の要請についてもうまく適用させることは、ブロックチェーンの分散台帳技術や仮想通貨(暗号資産)が社会に普及して行く一つの鍵になるかなと思っています。

机上の空論と言われそうですが、抽象的な言葉を並べても詰まらないので、前にツイッターで思いつきで触れた想定例をベースとして、利用者保護と市場の発展や透明性のイメージを少し具体的な例を考えて見ました。

利用者保護をスタンプラリーの例えで考えてみよう。

3つのスタンプラリー:1. スラム街で一攫千金

10分ほど1人で歩くと消えてしまうような治安の悪いスラム街で、怖いお兄さん達がスタンプラリーを開催します。スタンプを集めると抽選で最大1億円当たるぜ。信じねえんだな。現金も見せてくれます。スタンプラリー中、警察なんかはいないが俺らがいるから大丈夫だ。よろしくな。と宣伝しています。実際に当選して5000万円手にしたインタビューの宣伝の画像も掲載されています。実際スラム街では当選者が出て盛り上がったともっぱらの噂です。

 

スタンプラリーの受付はこのドアの奥になりまーす。ソファーでお待ちくださいませ。

 

3つのスタンプラリー:2. モルジブ旅行が当たる!市の企画スタンプラリー

あるA市がやっている観光名所スタンプラリーですが市政100周年記念で旅行会社や航空会社のスポンサーもついて特別大盤振る舞いです。スタンプが当たると抽選で賞金1000万円に加えてモルジブ旅行+ファーストクラスのフライトが当たります(当選者数も開示されています)。当然ですが、駅には駅員さんや警備員もいて、いざとなれば警察も駆けつけます。市、テレビや新聞やスポンサー企業でも宣伝しています。(設定上、景表法等は忘れて下さい♪)

はあ、南の島行きたいですね…

3つのスタンプラリー:3. 町内会のバス旅行スタンプラリー

あるB町がやっている商店街スタンプラリーですが、当選は町内会の隣県の果樹園へのバス旅行です。ただし、スタンプを集めて当選するには豆腐を20丁買わないとならない上に、問題のある人物ではないことを証明するために町内会の店長3名からの推薦状をももらわないとなりません。特に宣伝もなく、商店街に聞かないと教えてくれません。推薦状に至っては何をもらうのかも不明です。一緒に飲めば教えてくれるようです。

意外といいバス旅行っぽいですが…w

 

スタンプの数は同じです。どちらを選びますか?どちらが利用者が増えそうでしょうか?

 

…わかってますよ。

 

仮想通貨の界隈にいるみなさんは1を選ぶということを…w

 

と言うのは冗談ですが、では…

業務として、上司、取引先をスタンプラリーに連れて行かねばなりません。どちらを選びますか?

あなたが広報部にいたとして、勤務先の会社で宣伝してと頼まれたら会社として宣伝を許可するのはどちらでしょうか?

新聞やテレビ放映されて市民が盛り上がるのはどちらでしょうか?

例えば、最初は冒険心豊かな人たちが1に殺到するかもしれません。しかし、他の人の財産や責任を預かっている立場で1を勧めることは普通は困難です。3は推薦状とかで萎えますよね。

やはり2ですよね。

3まで行くとどうでしょう。多分、スタンプラリーとしては廃れて行くと思います。

コンプリートしても当たらず、抗議すると棺桶で帰る利用者が続出する1では、利用者は爆発的に増えることはありません。スタンプラリーとしては発展せず、社会的にも認知され盛り上がる2のスタンプラリーに負けてしまう訳です。3は設定が難しいですが、規制が強い上に、認知度が低く、盛り上がらない例、すなわち規制過剰な場合の例として考えて見ました。

このように、今回の文脈ではイノベーションの配慮としていますが、それと適切な利用者保護を図ることが市場や業界の発展に重要かと思います。すなわち3を避けて2に移行するのは重要です。その観点で、イノベーションの配慮として十分かと言う点も重要な視点ですが、一方で1のようなケースについて適切な規制の下で2に移行させていく視点も忘れられがちかと思い、あえて今回は異なる視点を提示して見ました。

では、仮想通貨(暗号資産)の利用者保護について具体的にはどう考えることになるのでしょうか?

当局の発想としては、既存の金融商品との比較になろうかと思います。すなわち、他の金融商品における投資家保護の規制措置と比較して過不足を検討いくことになるのが自然な発想かなと思っています。もし同程度のリスクの金融商品がもしあれば、同程度の投資家保護をしましょうと言う訳です。

もちろん、仮想通貨や分散台帳技術におけるテクノロジーに基づく独自の理由があるために、独自の規制の形を検討するべし、という部分があれば、それは検討して行くのが筋だろうと思います。

ただ、出発点は必要だと思います。それというのも、それぞれの金融商品について、当局との間で利用者保護と市場の活性化などを巡り、長い戦いの歴史があって、今の姿になっているのだと思います。今の姿を全て肯定する訳ではないですが、やはり検討の出発点にはなるだろうと思う訳です。

まとめ

金融庁の姿勢を見て行くと、背景としてのマネロン対策という大きな国際的要請を踏まえつつ、もう一段下のレベルで、イノベーションへの配慮と利用者保護というのが重要な視点であるというのが理解いただけたかと思います。

具体的にどのような姿になるのか。その議論の方向を見定めるためにもチェックしておくべき会があります。金融庁が設置している仮想通貨に関する法制度について引き続き検討するための仮想通貨交換業に関する研究会ですが、それはまた次回以降に…。

 

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